燃料電池は、火力発電やガソリンエンジンなどの熱機関に比べて2~3倍も高効率で環境に優しく、また自然災害にも極めて強いという特徴があります。中でも燃料電池自動車(FCV)は世界のエネルギー資源の節減と環境保全に最もインパクトが大きいですが、その広範な普及には高性能・高耐久化・低コスト化が必要です。それにはFCVに使われる固体高分子形燃料電池の電極触媒、高分子電解質膜の開発とこれらを接合した電池設計が最重要課題であります。本学にはこれらの課題のみならず、次世代材料を開発するための作用機構の解析も含めた世界的にも例のない一貫した研究開発体制と最先端機器が整備されています。現在、産学連携のもとで推進している国家プロジェクトを充分に活用して課題解決にあたります。